【シャーロック】小市慢太郎の演技力に感動！５話のあらすじ/ネタバレと感想！

致死量の血液と多数の凶器が発見された部屋には、しかし肝心の遺体が無かった。
血液鑑定をした結果、それは上司からのパワハラ被害で悩んでいた乾貴之のものと判明。

その上司で血まみれの部屋の持ち主でもある町田卓夫に疑いがかけられるが、彼は事件とは無関係だと主張する。
また町田の父親が政治家であったために捜査にも圧力がかかって早期中止に。

しかし江藤は獅子雄と若宮に頼み込んで捜査を続行、町田周辺に聞き込みを始めていった。
すると今度は町田が何者かに襲撃されて重傷を負う事件が発生！

町田は犯人の顔を見ていないものの、直前に乾のスマホから着信があったことから「アイツが俺を逆恨みしてやったんだ」と供述した。

この事件を受けて獅子雄は乾貴之の母・千沙子に話を聞きに行く。
彼女は息子が生きている事、そして息子を追い詰めたのは町田だと強く信じていた。

若宮は千沙子の腕に巻かれた包帯から、彼女が医療関係者だと推測し、元オペナースだと確認。
一方の獅子雄は、乾家に11月の今からクリスマスツリーが飾られていた事に注目した。

さらに調査を進めた結果、貴之の同僚男性もまた乾から脅迫メールが届いていた事、そして貴之の父のもとにも妙なメールが届いていた事が判明する。
そして得られた結論に若宮は驚愕するが、獅子雄は「遺体は歩かない」と静かに断言。

乾貴之の遺体は、乾家の収納スペース――クリスマスツリーを入れていた場所に安置されていた。
元オペナースの彼女は自宅で自殺した貴之の蘇生を試みたが失敗。

そして彼の血を抜いて町田の部屋にばら撒き、彼を告発しようとしたのだった。
獅子雄は千沙子に、「無実の者に罪を被せる事は出来ない」と冷たく告げる。

同じころ、若宮は町田に「これはアンタが起こした殺人だ」と訴えるが、町田の態度からは罪悪感も反省の色も窺えなかった。
千沙子は「全ては町田のせい」と思い込むも、しかし父の話を聞くと違った側面が見えてくる。

貴之は幼い頃は勿論のこと就職した後も母親の千沙子にべったりと懐かれたままで、そんな人生に息苦しさを感じていたのだ。
貴之は自殺の直前、父親の携帯にメールで「もう無理。母さんと仲良くしてあげて」と遺していた。

はたして貴之を殺してしまったのは誰なのか？
千沙子は息子の亡骸に寄り添って涙を流すのだった。（PN/bebe）

今回の事件は死体がない殺人事件という奇妙な事件でした。
最終的に町田の部屋に大量の血液をばら撒いたのは町田から職場でイジメを受け自殺した貴之の母・千沙子でした。
貴之の死因は職場でのイジメを苦にした自殺でしたが、その遺体を発見した母・千沙子が復讐のために貴之の血液を抜き取り町田の部屋にぶちまけていたという展開は予想をはるかに超えていて衝撃的でした。

自殺した貴之も可哀想でしたが、貴之に異常な愛情を注いでいた母、妻・千沙子からは無視され千沙子の息子・貴之への愛情が行き過ぎていることを知りながらもそれを止めることができず目を背けることしかできなかった貴之の父で千沙子の夫もみな可哀想で、今回の話を見終わった時になんとも切ない気持ちになりました。（５段階評価：★★★★★）（PN/1029）

パワハラ上司の町田役だった永井大さんの演技が上手かったですね。憎たらしいですけど、あれだけの事をしておいて全く悪びれていないクズ男っぷりを見事に表現していたと思います。「若宮、もういいから殴ってしまえ！」と思ったくらいです。（PN/bebe）

今回の話の中で最も演技が素晴らしいと思った俳優さんは、被害者の貴之の母・千沙子役を演じた若村麻由美さんです。
息子・貴之の自殺した遺体を発見し、イジメを行なっていた町田に復讐のために血液をぶちまけていたことが明らかになる場面では、息子を愛する母親の優しさの一方で息子への異常な執着心がなんとも言えない恐怖を感じさせる鬼気迫る演技でした。（PN/1029）