ミスジコチョー-最終回

NHKドラマ10「ミス・ジコチョー-天才・天ノ教授の調査ファイル-」最終回・第10話のあらすじと感想をお届けします。

ついに運転者ではなく車体に問題があるヒントをつかんだ天ノ教授(松雪泰子)。
しかし大手企業・清水自動車からの攻撃で、教授がホストクラブに通っていることがオープンになり、ジコチョーも退任を迫られて大変です。

失敗してもそこで終わりにしない、天ノ教授の不屈の精神と最後の秘密が明かされる、最終回・ファイル10『真奈子、サンタを呼ぶ』です!

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ドラマ「ミス・ジコチョー-天才・天ノ教授の調査ファイル-」最終回/10話のネタバレ!

糾弾される天ノ教授の秘密

天ノ真奈子教授は、ホストクラブ通いに研究費を使い込んだ嫌疑をかけられていた。
「就労時間外の余暇」だと冷静に返す教授はさらに「公序良俗関わる」と攻められる。
しかし教授の頭が既にジコチョーのことで一杯だった。
ところが、今度はジコチョーから委員長である教授を罷免する話が出てしまう。
しかし解任ギリギリまで粘るつもりの教授だ。
秘書の辻留志保は教授のためにシュレッダーをかけ、とある秘密を隠そうと邁進する。
しかし、「不正に関する密告があった」と言って1日早く査察が研究室に来てしまう。

天ノ教授が隠そうとしていたのは、プライベートな極秘プロジェクトだった。
教授は自費を投じて大学に内緒で元教え子を集め、タイムマシーンの研究開発をしていたのだ。
スタッフは世界中の研究機関に所属しているので、公にしては問題が生じる。
また、ホストのトキオもスタッフの要で、ホストで稼いだ資金をプロジェクトに投じているのだった。
教授の秘密を知り、感動する助手の野津田燈。
教授がスリーマイル島・チェルノブイリ・東日本大震災での原発事故の失敗をやり直したいと考えていることを思い出したのだった。

うまくいかない検証実験

一方、『PORT:J』の検証の方は上手くいかない。
九坂モーターズの協力をもってしても車両を実験に貸してくれるところが見つからないし、タイミングチェーンのゆるみとブレーキの関係も解明できていない。
しかし、九坂は耳寄りな情報を集めてくれる。
・オーナーには秘密でチェーン・テンショナーという部品が交換されている車が多いこと
・「ブレーキが効かなかった」とオーナーが主張する自損事故が起きていたこと
どちらも、半年前くらいの出来事だというのだ。
ますます清水自動車の隠ぺいの可能性が高い。
チェーン・テンショナーの不具合は、ブレーキに送る風圧に影響しているのではないだろうか。
しかし、検証の立ち合いに呼び出された沼尻壮一、清水自動車の技術部長は、全面的に仮説を否定する。

実験してブレーキの効きを計測してみる教授・野津田・九坂。
事故のように7分ほどのエンジンを動かしてブレーキをかけると…
値は800から1000(kgf)の間、問題なく効いているという結果になってしまった。
九坂が確認すると、バキュームポンプのボルトが緩んでいる様子がわかる。
しかし満足げな沼尻だ。

天ノ教授と南雲博士

一方、天ノ教授の母・南雲喜里子博士もロボットカーの共同開発者である清水自動車に疑念を抱くようになっていた。
清原社長がロボットカーの実用化を形式だけでも前倒しするように強要してきたのだ。
また、清水自動車とアメリカの大手・ラプラタとの合併が報じられ、自動車産業では世界1になるとのこと。
「取引の材料…」とつぶやく博士だ。
そこに、野津田がやってきて清水自動車の資料隠しを指摘、また教授のスキャンダルはタイムマシーン隠しだったことを明かす。
父の死を乗り越えている教授に心を動かされる南雲博士だ。

天野教授は父の命日前日にお墓参りをしていた。
思い出に浸っていると、南雲博士が現れる。
清水自動車について語り合い、「いつの間にか客観性をなくしていたのかもしれない」とつぶやく博士。
検証に参加すると言うので、目を丸くする教授だ。

九坂モーターズに揃った2人。
苦戦しているときに、転機が訪れる。
野津田が力任せで開かなかったビンのふたを、九坂がバーナーで熱してやすやすと開けたのだ。
熱と金属の縮み率が不具合に影響していると同時に気づく2人。
しかし、他の類似事故はともかく今回のジコチョーの事故は冬、エンジンルームがヒートアップしているとは考えにくい。
九坂が事故前に長時間車を使用していた可能性を指摘する。
運転者・牧野勇作は事故の前は寄り合いに出ていたはずだが…。

弁護士・守康堅一郎のオフィスに駆け付けた教授と野津田。
勇作が家族の負担を考えて突然「和解」を決心したというのだ。
加害責任を認めるという勇作に動揺する野津田。
一方教授は、勇作の『自動車保険証書』を見て、何かを思いつく!

再現成功!事件の真相

清原社長と沼尻部長を招いての再現実験。
まず、天ノ教授は、エンジンルームが事故当時熱くなっていた事情を説明する。
実はペーパードライバーだった勇作の娘・福江が、コッソリ保険に自分を追加、勇作の今後のために運転の練習をしていたのだった。
2時間は走り、車が温まった状態で、勇作は事故現場を目指したというわけだ。
今回の実験は、エンジンルームが60度に温まった状態でカウントを始める。
野津田が固定された『PORT:J』に乗り込み、エンジンをスタートする!
エンジンが60度に達したところで、「ブレーキ!」と教授が合図。
しかし、野津田が何度試しても、ブレーキを踏みこむことができない!
その時エンジンパワーの数値は400から600の間に落ちていた。
ブレーキが効かない状態の再現の成功だった。
記憶がよみがえりショック状態の牧野勇作に、教授が「事故の原因は車両にありました」と伝える

しかし、清原社長は「1台ごときで清水の安全神話は崩れない!」と抗戦の構えだ。
そこで教授は、助手の西峰郁美に声をかける。
何と郁美のPCには、日本全国158か所からの実験データが集まりつつあった。
九坂が呼びかけた町工場の協力体制だ。
158件中9件がブレーキの異常を認めているので、リコールには十分な実験結果だ。
まだ粘ろうとする社長を沼尻が止める。
これ以上『PORT:J』を、清水自動車を汚してほしくないという気持ちなのだった。

・ ・ ・

清原社長は逮捕、合併話も白紙となる。
牧野勇作は守康と教授に付き添われて、被害者小泉家を訪れる。
「どんな理由があろうと、車を運転していた私にも責任がある」と土下座する牧野を許す、被害者の夫だった。
その息子に、教授はクリスマスプレゼントを渡す。
中には南雲博士が扮したサンタクロースのホログラムが仕込まれていた。
「お母さんからの伝言」と言って『いつでも見守っている、また笑ってほしい』というホログラムに、笑顔を取り戻す息子だった。

・ ・ ・

今日もジコチョーに向かう天ノ教授のお供をする野津田。
「いろんな時代に行けるようになっても、俺はきっと今が1番好きです」と言ってみる。
「そう思うなら、いつかその仮説を証明しなさい!」と返す、教授だった。

[完]

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ドラマ「ミス・ジコチョー-天才・天ノ教授の調査ファイル-」最終回・10話の感想

失敗から目を背けないことを、自分自身も心がけていきたいと思えるドラマでした。
車両の欠陥が判明しても失敗に目を背けず謝罪した牧野の心映えは見習いたいところです。

また、教授と九坂の呼びかけで、日本中の多くの町工場が実験に参加してくれたことも、ドラマながら良かったです。
九坂の言うとおり車に対する愛情と、モノづくりの精神を尊ぶ日本人らしい姿が伝わってきました。

しかし、主演の松雪泰子演じる天ノ教授はすごく魅力的でした!
適度に子供っぽくもあり、相手を糾弾する時にも激しても声を荒げない冷静さありという感じで、珍しい教授役を素敵に演じていたと思いました。

 天ノ教授の目標はタイムマシーン!

何と、個人的なプロジェクトを大学に隠していた天ノ教授。

ホストクラブ通いの露呈からこんな展開とは、ビックリでした。

教え子と作っていたのがタイムマシーンで、しかも目標は3大原発事故という失敗を阻止することだなんて、最終回にすごいのが来た!という感じでした。

でも、それを知った野津田の感動は、なんとなくわかる気がしました。

ものがタイムマシーンだけにそれこそ失敗の連続でしょうが、夢を追っている、でも地に足がついているというところがいいですよね。
松雪泰子演じる天ノ教授には、是非また戻ってきてもらいたいです!

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