第7話「昇進」のネタバレと感想をお届けします。
前回から時はとんで昭和62年夏。
八代目八雲となった元の菊比古(岡田将生)は、既に落語協会の会長に推薦されるほど。
しかし小夏(成海璃子)はいつの間にか八雲家を飛び出し、与太郎(竜星涼)は既に二つ目で独立、稽古に通ってくるとはいうものの、年老いた松田(篠井英介)と八雲だけで寂しい日々です。
ドラマ「昭和元禄落語心中」7話のネタバレ!
与太郎昇進の噂と小夏の爆弾発言
床屋でさっぱりした与太郎。
10年の修行を経て、来年真打決定かという声があちこちの知り合いからかかる。
兄弟子分の円屋萬月からも同じことを言われるが、与太郎は実はその噂に結構恐縮していた。
落語ブームは下火になり、萬月もTVの出番が多くなる一方、寄席も浅草雨竹ホール一軒だけとなっている。
与太郎が高座に上がると「真打おめでとう」と先走るお客も出て、結構な盛況だ。
最近は肝心の落語よりも漫談で受けている与太郎だった。
そんな与太郎がかしこまって八雲家に顔を出そうというとき。
実は小夏も珍しく八雲家に足を運んでいた。
身内みたいな八雲に「一応報告」との内容は…。
「私は子供を産む、今妊娠3ヶ月」とのこと。
与太郎は動揺し、松田はオロオロする。
父親は言いたくない、助六の血を絶やしたくないから子供がほしかった、という小夏。
意外にも松田が興奮し、一人で育てるなんて私が許さない、戻ってきてください、とすごい勢いで迫る。
「分かった」と折れる小夏。
しかし、八雲はたった一言「好きにするさ」とだけだった。
お墓参りにて
その日のうちに八雲が外出した先は、亡くなって24年の七代目八雲のお墓参りだった。
「どういうわけで相手の名前を出さないのか」と八雲と松田は語り合う。
「女も男とおんなじだけ自由」と話す八雲は、そばに助六の霊がやってきていることを感じていた。
小夏のことを報告し、助六にもみよ吉にも似ていない、気が強いと霊に語りかける八雲。
小夏のことでも、落語のことでも、何でも話しやがれ、と愚痴っぽくなっている。
そこに、与太郎が追い付いてきた。
実は八雲が出た後、与太郎は小夏に「おなかの子の父親になりたい」とプロポーズしてきたのだ。
勢いの告白だと自覚はしているけれど…。
それはさておき、与太郎は八雲に真打内定の噂が先走っていることを謝り、さらに願い事をする。
真打になった暁には「助六」を名乗りたい、と。
そばで助六の霊が笑うのを感じた八雲は「好きにしな」というのだった。
噂はめぐる
小夏さんのことは知れ渡っているらしい。
寄席では萬月が肝心の父親は?!と気にしている。
しかし八雲の「死神」が始まると、客席だけでなく楽屋まで、寄席の雰囲気ががらりと変わる。
「八代目は今が一番」と聞きほれる、萬月と与太郎だった。
一方小夏とお栄。
小夏は与太郎にプロポーズされたことを話すが、優しい子だから巻き込めない、と乗り気ではない様子の小夏。
どっちらかといえば好きなのでは、と見抜いたお栄は、真剣に考えたらと水をむける。
小夏はまた「助六の血を絶やしたくない」とだけ言って、お栄にも相手の名前を言わない。
子供が欲しかっただけ、という小夏の話に、心当たりがありそうなお栄だった。
与太郎と萬月はやけ酒状態。
与太郎は八雲の「好きにしな」が、萬月は小夏の相手が気になって仕方ない。
「自分の落語を見つけないと」という言葉も引っかかっていた。
萬月はチンピラ上がりでも与太郎でもいいけれど、真打や結婚にとって「与太郎」は良くないかも、という。
「元はヤクザで刺青背負っているなんて」と、小夏を意識して落ち込む与太郎。
萬月は早々に沈没、他の客と盛り上がる与太郎は、ついもろ肌脱ぎになって刺青をさらし、踊り出してしまう。
店内は知り合いばかりで、誰も気にしないのかと思いきや、後で大変なことにつながるのだった。
与太郎の過去の暴露、八雲の客
お栄からの思わせぶりなヒントに悩んでいる与太郎が、のんきに松田を小夏の相手だと勘違いしたり、その勢いで小夏に再プロポーズしたりと盛り上がっているころ。
実は与太郎の過去が刺青の写真付きで週刊誌のネタにされ、大変なことになっていた。
寄席で謝り続ける与太郎に、気にするなという人あり、有名税だという人あり。
与太郎の胸に刺さるのは、まだ自分の落語がないだろうと指摘した記者の「八雲の名前に泥は塗るな」という言葉だった。
八雲の方は、仕事のキャンセルが入ってもびくともしていない。
昔から知っていることで、「好きなように書いても結構」と記者に応対している。
小夏の方は記事を見て、プロポーズの件にため息をついていた。
寄席で与太郎と萬月が会い、お栄が小夏に慌てて電話していた頃。
八雲は座敷である人を待っていた。
かつて与太郎が世話になっていたこともある組長。
小夏が妊娠している子供の父親らしい人物だった。
ドラマ「昭和元禄落語心中」7話の感想
いきなり与太郎中心のストーリー、しかも修行10年後。
ちょっと面喰ってしまいました。
しかし今後の流れを意識して、与太郎役の竜星涼は少し演技を抑えているのでしょうか。
相変わらずのチンピラっぽい雰囲気は、大人になり切れていないイメージなのか、二代目助六のイメージを狙ってなのか、微妙なところです。
いぶし銀になってきた八雲の岡田将生は頑張って老けすぎている感じもありますが、噺のイメージと苦悩を背負っているムードはとてもよく出ていました。
小夏のお腹の赤ちゃんの父親が気になる回!
正直、小夏の相手らしき人物についてが、今回一番の盛り上がりでしたね。
「どちらかと言えば年上、かなり身近、まさかと思う相手、与太郎は知らない方がいい人」
お栄さんの与太郎に出したヒントがむごすぎます。
ドラマをここから見た人なら「そんな人、八雲しかいないじゃん!」と思うところでしょう。
まさか与太郎の昔の組長とは、驚きでした。