NHKドラマ10「ミストレス~女たちの秘密~」第10話の、あらすじと感想をお届けします。
現在4人はみんな苦境に陥っています。
香織は被疑者として扱われ、友美は急に夫が名乗り出てきて大騒ぎです。
冴子は謝罪を夫に拒否され傷心、そして樹里は不倫の恋に苦悩しています。
人生の分岐点に、4人はそれぞれどんな決断をくだすのでしょうか。
「ミストレス~女たちの秘密~」10話のネタバレ!
4人の重い気持ち
柴崎香織は取調べで「モルヒネの処方は医療行為でした」と言い切り、木戸光一郎への自殺ほう助を否定する。
釈放された香織は小田切良太に感謝を伝えると「俺でも同じことをする可能性はあった」と励まされるのだった。
野口友美は「パパは事故で死んだんじゃなかったの?」とモエに言われ、自分も「この間まで死んだと思っていた」と打ち明ける。
事情を聞いた安岡周平は「どうしていってくれなかったんですか?」と優しく問いただす。
復縁する気持ちが友美にないことを知ると「今までの人生はリセットするべき」と言うのだった。
「あなたと、生きていきたいから」との安岡の真心に、何も返せない友美だった。
水島樹里は苦しくて、つい須藤玲からの誘いを断ってしまう。
「その人ですか、樹里さんの好きな人って」と現れた曽我部直生。
「意地を張らないで、樹里さんらしくない」と言い、“その人”は自分とどう違うのか質問してくる。
「本当の自分に気づくの、私はただのさみしがり屋の女だって思い知らされる」とつい本音を語る樹里。
それがあなたの最大の魅力だと讃え、諦めないと言い張る曽我部だった。
夫・悟史に拒絶された原口冴子は、離婚するだろうと坂口新に告げる。
坂口と一緒になるつもりはないと言うと「そう言わずに、僕と結婚しませんか?」と優しく迫る坂口。
生物学的にも正しい選択だと言い、自分とは1ミクロンの愛もなかったのかと質問する。
メガネを取り上げて、改めて坂口を見つめる冴子。
いい奴過ぎて自分にはもったいないと言い「この子は神様に授けられた子だと思うことにする」と笑顔になるのだった。
倒れる冴子
冴子は職場で急に痛み出し、救急車で運ばれることになる。
樹里から連絡をもらい、かけつける香織と友美。
出血は止まったものの、接待安静で入院の冴子。
「私のせいよ」と涙ぐむ。
この子がいなければ悟史とやり直せるかもしれないと思ってしまった冴子。
しかし、今では「やっぱり産みたい」という気持ちが芽生えていた。
「今は余計なこと考えずに、赤ちゃんのことだけ考えて」と香織。
「私たちがついているから」と友美も応援する。
樹里は冴子のために悟史と口論になる。
「もうあのマンションには住めない」という悟史に食ってかかる樹里。
「そんな簡単に離婚って決めていいの?」と、問いかける。
「簡単に何か決めてない!恋愛をゲームみたいに考えている樹里ちゃんにはわからないよ」と怒鳴り返す悟史。
黙ってしまう樹里だったが、それでも1つだけ言わずにはいられなかった。
「冴ちゃん、せっかく授かった命だから産むって!」と言いおいていくのだった。
香織とクリニックの危機
木戸光一郎とモルヒネの件がネットで広まり、香織のクリニックは閑散としてしまった。
『愛人は評判の美人心療内科医』、『不倫の果てに病院に責任』などという内容が拡散されたのだ。
木戸貴志は母・佳恵が発信源だと思い、香織に謝りに行く。
「愛していたから、死にたいという父の思いを汲んで、モルヒネを処方した」と思い込み、香織の話を聞かない貴志。
自分が父の身代わりだと信じて帰っていくのだった。
失意のまま『都合によりしばらくの間休診します』の貼り紙を出し、木戸光一郎のお墓参りに行く香織。
しょんぼり帰るところで、佳恵に会ってしまう。
「あの時どんな気持ちで渡したの、モルヒネ?」とズバリ切り込んでくる佳恵。
にらむ佳恵に口答えしない神妙な香織。
しかし「ネットに流したのは、私じゃないわ」との話に、驚いた香織はふりかえる。
「そんな卑劣なことはしない。夫の恥を世間にさらすようなことも」との言葉に納得する香織だった。
「2度とここに来ないで、貴志にも近づかないで」と、囁き声になる佳恵。
「そのつもりです」としか言えない香織。
夜、香織は樹里に見守られながら、光一郎や貴志ゆかりの品を燃やしていく。
貴志のスケッチが燃えていくのを見ると、涙ぐんでしまうのだった。
悟史の罵声に落ち込んでいる樹里と肩を寄せ合って炎を見つめる香織。
「思い出は燃やしても心の中で消えずに残る」と言うと、「恋ってそんなもん?」と茶化す樹里だった。
それぞれの新しい世界
娘にも励まされた友美は、俊哉と決別する。
「考え直してくれたのか」と駆け寄る俊哉に「パパ、さよなら」と友美。
俊哉の後ろから刑事達が現れ「署までご同行願います」と連行していく。
友美の名前を連呼する俊哉を背に、待ち合わせていた安岡と手をつなぎ、去っていく友美だった。
退院して出社した冴子は坂口が大阪支社への異動を希望していると聞き驚く。
冴子はすでに離婚届記入していたのだ。
「ごめんね、こんな奥さんで」と謝り、一緒にいたかったという冴子に、悟史は「ムリだ」と断言する。
しかし「ムリだよ、冴と別れるなんて!」と言い出す!
子供は一緒に育てると言われ、思わず「できるの、そんなこと?」と聞く冴子に、笑顔で「やって見せる」と悟史。
抱き合って涙を流す2人だった。
樹里は玲に自分の部屋で別れを告げる。
「あなたが好き」という玲に「苦しいの」と泣き出す樹里。
好きだからこそ別れてという樹里を、何も言わず受け入れるしかない玲だった。
「帰るのね、京都に」と貴志に話しかける香織。
あなたに伝えたいことがあると、香織は本当のことを打ち明ける。
「モルヒネを渡せなかった」との告白に無言の貴志。
光一郎がモルヒネを持ち出した話をして「信じてくれなくてもいい、だけど、愛する人の死に手を貸すことはできなかった」と香織。
貴志は「信じます、あなたの言葉を」と香織の手を取る。
「好き、今でも」と、涙ぐむ香織の手を放したくない貴志。
「さようなら」と名残惜しそうに離れる2人。
香織は貴志を見送り、そして青空を眺めるのだった。
・ ・ ・
友美が樹里のバースデーケーキを作り、和気あいあいとした女子会。
香織は「クリニックを締めて旅に出ようと思う」と言い出す。
働ける病院を探すとのことだが、きっと新しい恋もするに違いない。
友美は思う。
きっとこの会は、時や場所を変えて、ずっと続く…
たとえ、そこが世界の果ての小さな島だとしても!
「完」
「ミストレス~女たちの秘密~」最終回の感想
4者4様ですが、前回の最後とは打って変わり、朗らかで吹っ切れた笑顔の素敵な、ラストの女子会でした。
香織は旅立ち、友美は安岡と仲良く、冴子は復縁、樹里は失恋。
それぞれがキチンと結論を出したとことは、最終回として納得のいく展開でした。
演技が光るシーンも多かったですね!
別れを決意した樹里の涙、分かり合いつつも分かれていく香織と貴志の手が流れていく演技など、見ごたえがありました。
個人的には、冴子が復縁したのは少し納得がいかず、友美が俊哉を振り切って安岡を選んだのは大賛成でした!
大団円、4人の決断に若干の謎!?ネットに書き込んだのは誰?
幸せそうなエンディングでしたが、気になる謎がいくつかありますね。
1つは曽我部です。
彼は全く相手にされていない様子なのに、何故あんなに自信ありげに樹里を待っているのでしょう?
また、友美の夫・俊哉が何故、今回の逮捕まで無事だったのかも気になります。
入国審査は?そもそも愛人のミキはどこまで知っているのでしょうか?
一番の疑問は、香織の誹謗中傷をアップした発起人は誰か、ということです。
佳恵の「夫の恥はさらさない」という話は、真実だと思うんですよね。
察するに、小田切あたりが香織を自分のものにするために仕掛けた、というところでしょうか。
彼なら木戸光一郎のことを知っていますしね。
疑問についてはもはや想像するしかないのですが…。
それにしても4人の人生の転換点、見ごたえ十分で良かったです!
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