大河ドラマ「いだてん」の第31話「トップ・オブ・ザ・ワールド」の、あらすじと感想をお届けします。
ロス五輪はいよいよ女子の水泳競技を迎えます。
男性陣は前評判通りメダルラッシュ状態ですが、女子選手の希望は唯一前畑秀子。
前回「おまじない」でお腹を痛くしてしまった秀子(上白石萌歌)は、回復して本領発揮となるのでしょうか。
大河ドラマ「いだてん」31話のネタバレ!
前畑秀子の活躍
1932年8/9、熊本。
金栗四三はのんびり回船問屋の旦那をやっている。
娘はオリンピックのラジオ放送が始まる前に夕飯にしようと、父を呼ぶのだった。
ロサンゼルスでは、200m平泳ぎ出場の前畑秀子選手がおびえていた。
「人見絹枝以来の、女子メダル獲得なるか?」とは、実感放送の河西アナウンサーだ。
友人の「あがりそうなときには河童のマーちゃんがキュウリを食べているところを想像して」との言葉を思い出す。
田畑政治を見て、おかげでリラックスした秀子だ。
レディ、ゴー!
神様に祈りながら飛び込む秀子!
ターン後3位、メダルを狙える位置につける!
「いけ!前畑!」と政治たちの歓声が上がる!
ワクワクと客席に駆けつけた嘉納治五郎先生と岸清一会長。
厭世的だった客席の日系人・ナオミも、興奮して「マエハタ!Go!」と叫ぶ。
先頭は3人横1列で進み、あと50mは死力を尽くすのみ!
秀子は、最後に頭を水に突っ込んだまま、連続ストローク!
ゴール!
荒い息の秀子を、鶴田選手が引き上げる!
秀子には無音…耳の水を取ると…大歓声だった!
タイムは3分6秒!
オーストラリアのデニスが1位、秀子は僅差で2位だった!
歓喜でもみくちゃになる、銀メダリスト・前畑秀子だ。
ロスでも、東京でも、熊本でも「バンザイ」が沸き起こる。
実感放送で「何が何だか…きっと神様が助けてくださったのです…私の胸は、嬉しさで一杯でした!」と語る秀子。
熊本では、それを聞いてラジオを抱かんばかりに感動する四三、わらうスヤだ。
鶴田義行の快挙
8/12、男子100m背泳ぎ決勝!
1着、2着、3着、すべて日本勢で独占、3本の日章旗が翻る結果となる。
「君が代」の歌が、選手団と日系人によって競技場に流れる。
彼らにこれほどの贈り物はない、そう考える治五郎先生だ。
岸はオリンピックを招致しようと、政治に体協に入りを催促する。
治五郎先生は、外国勢から日本の躍進への質問攻めに「クロールより古い400年前からの日本泳法がある」と自慢する。
結果、日本泳法をエキシビションで披露することになってしまう。
松澤監督がやるしかないと気合、「血が騒ぐ」と高石リーダー。
尻込みしている政治に「泳げんのと違います?」と、煽る高石。
「泳げんよ」と開き直る政治だ。
1500m自由形も北村選手が金、牧野選手が銀メダルと快挙が続き、次は小池・鶴田の平泳ぎ決勝だ。
眠れない2人の選手。
小池が「しりとりしません?」と駄々っ子のようなことを言う。
「寝てくれ小池」とうんざりの鶴田だ。
翌日、200m平泳ぎ決勝!
「走れ大地を力の限り~」と、高石がメガホンで応援歌を歌い、みんなが合唱する。
鶴田選手は「来るんじゃなかった」と、高石と語った夜を思い出す。
「どうせ小池や宮崎が勝つ、気楽なものさ」と話していたのだ。
レディ、ゴー!
練習通り最初は鶴田が先頭、小池はまだ出てこない。
最期のターンで小池が伸び、鶴田に迫る!
「いけー!鶴田ー!」と高石が叫ぶ。
「今日はいつもの鶴田じゃない!小池抜けない!」とアナウンス。
結果、鶴田1着、小池2着!
鶴田は2大会連続の金メダル達成だ!
水の中で抱き合う2選手、高石が服のまま飛び込んで、鶴田の腕を高くあげる!
夜のインタビューで、鶴田は答える。
「練習では、一度も勝てなかった。今日は小池君が年寄に気を使ってくれたんでしょう」
オリンピックの後に、ふんどしで!
五りんの高座。
「6つのうち5種目で金を取っちゃった~」と調子よく語る。
「金だ金だ、飲めや歌えの大騒ぎで…全く近所迷惑」と笑いを取っている。
志ん生師匠は「銅メダルってとこだな」と評価する。
「これで終わりじゃない、エキシビションが迫っています!」と進める五りん。
・ ・ ・
暗くなったプールサイドに、ふんどし姿の男性陣が政治、松澤、野口、高石、鶴田…と続く。
治五郎先生が演説で「水泳で12個のメダルを獲得した日本、なぜこんなに強いのか、お見せします!」と盛り上げる。
後ろ手に縛られ、プールに放り込まれる野口助監督。
「手足がらみ」の技に観客が驚く中、背泳ぎで「I’m Fine!」と叫ぶ野口だ。
「いな飛び」はまるで白鳥の動き、「大貫手」、「片抜手一重伸」と技が続き、政治も泳ぐ。
…が、抜き手が何だかクロールになっているのだった。
秀子たち女子選手が笑い、満場の拍手が起こる。
デモンストレーションの締めは「水書」だ。
足は泳いだまま、みんなが水上で紙に書いた字は…。
“Xth・O・L・Y・M・P・I・A・D”と組み合わさる!
感激した他の国の選手や監督も飛び込み、ハグやハイタッチが起こる。
「打倒日本に燃える」「ベルリンで会いましょう」などと、アメリカ監督たちに声掛けされる政治。
「オリンピック最高!」と叫ぶのだった。
荷物をまとめる日本選手団。
河西アナたちはヨーロッパを視察旅行…リットン調査団の満州事変調査の取材だ。
帰りたくない政治。
守衛のデイブが『1種目も失うな』の紙を政治に指さす。
「どういう意味だ?」と英語で聞かれた政治。
「No meaning、所詮たわごとだ」と、はがした紙をデイブに渡して去っていく。
当惑するデイブの横には立て札が。
“オリンピックにおいて大切なことは、勝つことではなく参加すること”との、クーベルタンの言葉が英語で書いてあるのだった。
日本選手団帰国へ
8/15、L.A.を出発する日本選手団を、日系人もアメリカ人も、日の丸で見送る。
日系人のおじいちゃんが、選手団のバスの前に立ちふさがる!
「どうしてもお礼言いたい」と、政治を抱きしめて感極まっている。
在米27年目で初めて、アメリカ人に握手され「日本の水泳はスゴイ、おめでとう」と言われたとのこと。
政治がナオミに助けを求めると…。
「ミスター河童、あなたに謝らなくてはならない」と、ナオミも興奮していた。
迫害され、「日本人は白人に勝てない」と信じて、祖国を恨んでいたが…。
でも日本人が水泳で勝ったのだ!
「祖国を見直しました、ありがとうございます!」と、政治に抱き着くナオミだった。
日の丸をもって車に登り「おれは日本人だ!」と車のうえで叫ぶ、おじいさん。
「I’m Japanese American!」とナオミも唱和。
日系人もアメリカ人も、子供たちも笑顔だ!
「俺も日本人だ!」と政治も叫んでいると、「私も日本人だ!」と治五郎先生がやってくる。
「東京でオリンピックを開くことができたら、(日系人の)皆さんを招待します!」と約束する。
大きく出た話に「知らないぞ」とつぶやく岸会長だった。
8/24、サンフランシスコから船で出港し、帰国する選手団。
熊本。
4人とスヤとお腹の子に見守られ、久々に「ひあー」と全裸で水浴びの四三だ。
靴を履いて走り出す!
「もう若くないけんね」とスヤが笑う。
オリンピックが、いだてんの背中を押したようだ。
凱旋列車が東京駅に到着すると、「バンザイ」で大騒ぎになった選手団のお出迎えだ。
閑散とした朝日新聞社に政治が来て、誰もいない机にチョコレートを配ってまわる。
留守番役の酒井菊枝にもチョコを渡し、「号外」など今までの記事を受け取り、オリンピックを反芻する。
前畑君、大横田…と、涙ぐむ政治。
帽子を取って急に土下座する!
涙を流し「くやしいなぁ、どうして気づいてやれなかったんだ」と政治。
「キミは口が堅いから」と、菊枝に自分の責任を語り出す。
いつも通りなら大横田は金だったと、牛鍋の件で自分を責めていた。
「全部取らなくて良かったと思います」と菊枝。
励まされた政治は、緒方部長に「銅」の件を慰められると、「1つ残したのは『品格』ですよ」と、菊枝の言葉を使うのだった。
日比谷音楽堂での大市民歓迎会。
「前畑くん、なんで金メダルを取ってこなかったんだね?」との東京市長の心無い発言を耳にした政治。
「銅や銀は1位じゃない印だ」との言葉に、真顔になってしまう政治だった。
大河ドラマ「いだてん」31話の感想
大横田選手の銅以外は男子競泳を金で制覇、前畑選手の銀と、大盛況だったロス五輪の水泳でした。
最後に「日本泳法」を披露したのはご愛敬、という感じでしたね。
能天気にオリンピックを満喫しているように見えた政治でしたが、菊枝の前で大横田選手に土下座していた姿には胸を打たれました。
確かに、胃腸カタルは暴飲暴食も原因と考えられるので、ドラマ上は政治の牛鍋も一因なわけです。
そこで優しく励ましてくれた菊枝と、次回に結婚する…という素敵な流れができたわけですね。
早くお見合い写真の女性だったことを思い出してもらいたいものです!
1932年、ロス大会で活躍した水泳選手のその後は?
そういえば久しぶりに出てきた金栗四三は、若干ふにゃっとしていて面白かったです!
ずっと単身赴任だったのに、稼業にも我が子にもなじんでいるようで、何よりでした。
ロス大会をきっかけに四三は「後進の育成」に再度関心を持つのですね。
ちなみに、高石勝男リーダーは実家を継ぎ社長に、鶴田義行選手は新聞社に勤めながら、2人とも政治のように水泳の発展に尽くし、前畑秀子選手は再度オリンピックを目指します。
可哀そうだった大横田勉選手は、明治大学卒業後軍隊へ、戦後は自衛官になったそうです。
以上、いだてん31話のあらすじと感想をお届けしました。
いだてんの見逃し動画配信を見る方法は下記コンテンツに記載しています!
ドラマ「いだてん」が2019年6月2日より、総合テレビで毎週日曜20時から放送をしています! 「日本のマラソンの父」と呼ばれた日本人初のオリンピック選手の金栗四三と、東京オリンピック招致をした田畑政治の2人を主人公にした …
また1話から最終回のネタバレと感想もまとめていますのでよろしければあわせてご覧ください!