3月2日の「イノセンス 冤罪弁護士」第7話のあらすじ・ネタバレと感想をお届けします。
検証も自ら熱心に行い、常に「真実」を大事に考える性格の黒川拓弁護士に、試練です。
弁護の依頼人である被告が信用できなくなった時、拓が「依頼人の利益」をどう考えるのかが今回のポイントです。
検証実験もここまで?!というくらい危険度Maxです。
それでは、第7話のネタバレから見ていきましょう!
「イノセンス 冤罪弁護士」7話のネタバレ!
無理心中か夫殺しか
「東央大学生殺人事件」のことがわかってきた和倉楓。
黒川拓が浅間大輔の冤罪を訴えた時、秋保准教授は「根拠のない憶測」と拓を殴ってしまったとのこと。
しかし、常に拓を助ける秋保を見ている楓は「冤罪の可能性を秋保先生も信じているのでは?」と聞くのだった。
湯布院弁護士に刑事事件の依頼が来る。
「青梅のカサノバ」こと乗鞍権三郎・70歳が未明に死亡した事件だ。
依頼人は夫殺しで逮捕された乗鞍満里奈、24歳。
満里奈は、夫が練炭による一酸化炭素中毒で無理心中を図ったと主張している。
有馬聡子のTV取材を受け「夫に睡眠薬を無理やり飲まされた」と話しているときに、逮捕されたのだった。
「証拠でも見つかったの?」と居直って煙草を吸う満里奈。
その姿は独占スクープとして放送される。
ご指名された湯布院は、拓がサポートしてくれるなら、と張り切るが、ぎっくり腰を発症し、楓と交代することになる。
拘置所の満里奈は態度が悪く、「ちゃんと仕事してくれるの?」とキツイ態度だ。
・睡眠薬は満里奈の私物だったこと
・練炭をネットで購入したのが満里奈だったこと
・事件2日前に財産関連の書類を貸金庫に映したこと
・満里奈が生き残ったこと
満里奈は不利な条件をサラリと並べる。
あっけにとられる楓。
「ご主人による無理心中、満里奈さんは殺していない、間違いないですね?」と確認する拓。
「私はやっていない」と満里奈。
しかし「勝てそうにないならもっと腕のいい弁護士を雇う」と言うのだった。
拓・楓・城崎穂香は、乗鞍邸へ現場検証に向かう。
家政婦は、満里奈が寝室からヨロヨロ出てくるのを目撃したが、それは廊下の防犯カメラで時間も確認できた。
権三郎は一酸化炭素中毒で死亡し、満里奈と家政婦は軽い中毒になったのだ。
しかし、おかしな点もある。
満里奈も1時間以上、一酸化炭素が充満した寝室にいたのに軽傷だった。
家政婦が、満里奈から夫が釣りだからと、午前4時までに来るよう言われていたのもわざとらしい。
権三郎は遺言書で、妻に株式など財産を全部残している。
窓に目張りはなく、庭で夫が死ぬのを待っていた、目撃者もいるというのが警察の見解だ。
しかし、拓は窓から庭に出て、防犯カメラを発見する!
これで公判は有利になる見込みだ!
拓、不審に思う
法廷の検察側反対尋問。
拓は証人台の男性に「被告人を目撃したのは確かか」と聞く。
「ベージュのコートを着た女性」が満里奈だと、警察に誘導されたという主張だ。
拓が見つけた監視カメラの映像によると、乗鞍邸の庭では、救急隊員が来るまでセンサーライトすら反応の様子がない。
「窓から被告人が出て中毒死を免れた可能性はない」と証明できたのだ!
しかし、拓は話を続けようとしていったん止まる。
「被告人が寝室内にいたことは間違いない」と言うが…。
「逆転無罪」と予想する楓に、拓は「検察側の主張をつぶしただけ」という。
拓には気になることがあるのだ。
指宿検事や父親の黒川検事との話し合いでも、はっきりと反論できない拓。
被告人がナゼ1人無事だったのか知りたいのだろう、と見抜く黒川。
「真実の探求だけで弁護活動は成り立たない」と忠告されてしまうのだった。
そのころ事務所では、ネットの書き込みを見て気づいた湯布院弁護士が待っていた。
「諏訪家投資詐欺事件」ファイル、15年前に湯布院が担当した案件だ。
倒産した一家が練炭自殺した事件で、その投資詐欺には乗鞍権三郎がかかわっていた。
4人家族で父母は死亡、5歳だった弟・高志は脳障害で親戚に引き取られ、9歳の姉・満里奈は施設へ入っていた。
満里奈には、権三郎を殺す動機があったのだ!
依頼人の利益、危険な検証
満里奈は15年前と今回、2度も一酸化炭素中毒死を免れている。
「運がいいの」という満里奈は、乗鞍がこんなに早く死んでくれたことも…と付け加える。
満里奈の無罪を信じにくい2人。
有馬の尽力で、満里奈の弟が2年前に親戚の家から病院に移ったことがわかる。
入院費は5年分、満里奈が先払いしていた。
拓は「弟と会っていない」と満里奈が嘘をついていたことに引っかかる。
依頼人が信じられなくなった拓は“巣”にこもってしまった。
15年前と今回の事件、両方の現場写真を思い浮かべ、何か思いつく!
いつものように走り出そうとするが、ふと止まってしまう拓。
依頼人の利益を守ることに徹するか、真相を究めるか逡巡する。
楓がバナナを差し入れ、「ナゼ満里奈さんは湯布院先生に依頼するリスクを犯したのか」と話す。
拓は乗鞍夫妻の写真を見つめ「できること」を考える。
拓は決断する!
締め切った現場にこもり、練炭に着火し、事件の再現をするのだ!
秋保の解説で、検証はモニターされる。
1. 部屋の形状で一酸化炭素の渦が起きる
2. 仕切りのカーテンで一酸化炭素が部屋の片側に寄る
3. 二酸化マンガンと過酸化水素水でペットボトルに酸素を作る!
仕切りの効果で、窓側のベッドは一酸化炭素がすぐに高濃度になり、ドア側の濃度はゆっくりと上がっていく。
拓は推定の満里奈のように、1時間を耐えて過ごし、証拠隠滅を図り、部屋から脱出する…しかし、直前に倒れてしまう!
秋保は「計画的な殺人」が検証されたと断言する。
「僕はやっぱり弁護士は向いてないのかも」と言う拓に、「弁護士を目指したときからわかっている」とやさしく答える秋保だった。
満里奈の決断
二酸化マンガンの残りが金魚の水槽から発見された。
衝立のカーテンは、両親の事件から思いついたのだろう。
満里奈は、「死にぞこないの弟は忘れろ」と権三郎に言われた。
弟のため、両親のために、あいつを殺して、何もかも奪い取ってやる!と決心してしまった。
「罪を認めていただければ、情状弁護に切り替えます」と拓。
「ごまかし方もわかるでしょ!」とキレる満里奈!
権三郎は投資詐欺で14人も死なせた、酔うとそのことを自慢していた。
それでも証拠不十分で逃げ切ったのだ。
自分は何故?!
「あなたが弁護を湯布院先生に依頼したから」と拓。
本当は気づいてほしかったのでは、と訴える。
僕は満里奈さんに救われてほしい!
犯した罪から目を背け、逃げることは満里奈さんの利益になるのですか?
救われることはない!
しかし、満里奈は聞き入れず、指宿検事のもとに「黒川弁護士解任」の知らせが届くのだった。
満里奈の弁護は湯布院弁護士の紹介で、別の弁護士に引き継がれる。
「検証結果は破棄しろ」と別府所長。
それを漏らしたら弁護士生命は終わると、意外に拓のことを心配し「企業法務はいいぞ」と語るのだった。
満里奈の弟が急変し、亡くなった。
連絡は新任の弁護士から行く。
泣き笑いを浮かべる満里奈。
最終弁論の日、拓と楓は傍聴席で見守っていた。
「推定無罪の原則」と語る弁護士。
満里奈は弁護士の発言を遮り「私が夫を殺しました」と告白する!
拓の方を見て「救われなくていいと思っていた、でも…」と言うのだった。
今回の行動が正しかったかどうか、拓は悩んでいる。
「悩んでいるなら、正しかったのかも」と励ます楓。
やっと食欲が出てきた拓は、バナナをカバンから取り出すのだった。
満里奈の情状酌量の弁護は、拓と湯布院で担当することになった。
少し暇になった楓はため息をつく。
有馬から届いた「ドキュメンタリー24・東央大学殺人事件」のDVDを、開封するのだった。
「イノセンス冤罪弁護士」7話の感想
何て恐ろしい検証をするんだろう…とドキドキする回でした。
いくら秋保准教授がモニターしているし、満里奈が生き残ったという前提があったとはいえ、密閉空間で練炭を焚く実験とは。
許す秋保も楓も、肝が据わっていますよね。
ここまでくると、黒川検事や別府所長の大人の言い分も、若干あたっているような気がしてしまいます。
満里奈が改心したのは、弟がなくなったことも要因だったでしょうから、いろんな意味で拓が危機一髪の、第7話でした。
拓にとって真相と依頼人、真実と利益のどちらが大事か
父の黒川検事に「お前は弁護士の覚悟がない」と言われ、秋保准教授には「向いてないことはわかっていた」と言われる黒川拓弁護士。
今回、拓は楓と話しているうちに「満里奈さんも本当は裁かれたがっている」という結論に達しましたが、これって玉虫色の解決ですよね。
依頼人・満里奈の利益を、無罪から真実へと拓が勝手に差し替えたような感じです。
依頼人が嘘をついていることが判明し、かつ解任もしてくれなかった場合、拓はいったいどうするのだろうか…と考えてしまいます。
別府所長は「企業法務はいい」などと言っていましたが、企業利益第一の仕事なんて最も拓ができそうにない弁護士業務ですね!
やはり真相にこだわるのが向いている、拓なのでした。
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