3年A組の6話。あらたなスタートという展開で第9のBGMとともにヒーロー編がスタートしました。
「犯人は誰だ?」と毎回、サスペンスの推理を楽しむ感覚で見てきましたが、6話からの新章では、ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」の意図が見えてきたような気がします。
1話から柊一颯(ひいらぎいぶき)先生の魂の授業というフレーズがありました。あの授業のスケールは、3年A組の生徒達に向けたものではなくて、現代社会全体への系譜と言えそうですね。
道徳的なドラマと言えば、3年B組金八先生が名作中の名作ですが、実はドラマ3年A組は、同じカテゴリーのドラマなんじゃないかと考察されます。
こちらでは、あくまで個人的な感想ですが、3年A組の真の意図にいついて考察していきたいと思います。
3年A組は3年B組の現代版と言える理由。
3年A組は、6話からヒーロー編の幕開けとなりました。
それゆえにヒーロー色が強いため、道徳色が強くなってきたと感じました。
そしてこの道徳が、いきすぎとも言える過度な展開。
水越涼音(福原遥)に対する執拗とも言える説教。こんな教師がいたらマジで怖いと思ってしまいましたが、懐かしい気持ちを感じたのは僕だけではないのではないでしょうか。
現代においては、教師は少しでも手を上げれば体罰と言われ、注意すれば保護者から叩かれ、事なかれ主義にならざるえない世の中。
SNSによって個人の発言も発信力も強くなり、まさに6話のテーマであった、安易な投稿で自分や他人の人生を簡単に壊してしまう危険性が伴う社会になっています。
もちろん、体罰を養護するつもりはないですが、6話で水越涼音を守ろうと中尾蓮(三船海斗)を追い詰めるシーンは、昔、教師の威厳が強かった時代の恐怖心が思い起こされました。
体罰ではなく指導であり、それゆえに、心に響いた先生とのやりとりだったなと、懐かしい気持ちになるわけです。
では、そんな説教を現代において実際の学校でやったら・・・瞬速で教師クビですよね。
現実においては、教師はこんな説教はできないからこそ、ドラマの中で極端な設定で、怖いぐらいの演技で、柊一颯先生が現代社会にむけて、授業を行っているなんだなと思えます。
ドラマを通して、授業をすると言えば、3年B組金八先生です。
まさに、柊一颯先生の授業がドラマ3年A組がやろうとしていることなんだろうなと、個人的には思います。
3年A組のマインドボイスと柊一颯先生だからできる授業
1話から話の中心となっているSNSのマインドボイス。
1話で身代金として、マインドボイスの登録ユーザー数5000万人に対して、一人100円をマインドボイスの見物料として支払うように呼びかけていました。
マインドボイスに集まっている金額は、6話では掲示されるようになってきました。
6話の終了時点では、87,818,400円ということで、まだまだ目標の金額には到達していませんが、最終的に到達するのか否か。これも一つの伏線として気になるポイントです。
そして、このマインドボイスは、ドラマの中で1話から毎回登場しています。
何の情報を投下するかで世論の風向きは一気に変わります。今放送されているスキャンダル専門弁護士QUEENでも、SNSの情報操作で戦っていく法廷のない弁護士ドラマとして話題になっていますが、それだけ現代を象徴するものだといえそうです。
世論を動かすだけの力を秘めているにもかかわらず安易に投稿した結果、炎上してとんでもない事件になっていることは多々あります。最近では、くら寿司の問題。ちょっと前でもおでんツンツン男。その他従業員の飲食店での不祥事などなど枚挙に暇がありません。
単なる悪ふざけでやっているつもりなのかもしれないですが、やはりそこには柊一颯先生の主張する「想像力の欠如」があると思わざるおえません。
かと言って、これを学校の授業で、もしくは企業で教えていくとなると、頭では理解できても、心までは理解するにはいたらないのではないでしょうか。
想像力の欠如の危険性を心で理解させられるだけの授業が、まさに3年A組の柊一颯先生の授業と言えそうです。それだけの授業を展開している、3年A組の脚本家の武藤将吾さん、それを演技として形にしている、菅田将暉さん、福原遥さんと生徒達、そして3年A組のスタッフは凄いなと心から思います。
ドラマ「3年A組ー今から皆さんは人質ですー」は名作中の名作だなと思います。
3年A組は、一つのドラマとしても面白いですが、教育的な観点から見ても多くの方に見てもらいたい名作と言えるのではないでしょうか。
まとめ 柊一颯先生の眼鏡と本質
以上、3年A組が実は、3年B組のような教育ドラマじゃないかという説について考察してきました。
1話から毎回登場している柊一颯先生のセリフに、「本日も俺の授業をはじめる」という言葉あります。
最初は、3年A組の生徒に向けたセリフでしたが、実は2019年を生きるすべての人に向けたメッセージなんだ考察され感動を覚える言葉になりました。
そして、6話で話題になったいた眼鏡。眼鏡をかけている時は信じて、かけていない時は嘘。
よくよくドラマを見返してみると、生徒に説教をしている時は眼鏡をかけているんですよね。そして、世論を操作している時は、眼鏡を外している時が多い。
眼鏡の意味することは6話のセリフにもあったように、「上辺だけでものごとを見ないで、本質から目を背けずにしっかりと見ろ」ということ。
つまり、目を凝らして物事の本質をしっかりと考えて、しっかりと見つめることから逃げるなと訴えているように聞こえます。
柊一颯先生の一つひとつの言葉の重みは3年A組を見ればみるほど凄いです。これまでも、さまざまな名言が飛び出しいる3年A組。
1話からの柊一颯先生の名言を下記コンテンツにもまとめいますので、併せてご覧いただければ。
また、6話のラストの影山玲奈と一緒にいる動画の男は誰か?考察してみました。
3年A組の柊一颯先生の授業は、1話から見直したい展開になっています。
見逃し動画は、huluにて見放題配信中ですので、さまざまな伏線を楽しんで見てはいかがでしょうか。