2018年秋のTBS日曜劇場「下町ロケット」の続編がいよいよスタート!
池井戸潤原作の小説「下町ロケット」の主人公・佃航平を阿部寛さんが演じて人気となったドラマの続編です。
ロケットエンジンの開発に始まった佃航平の夢への挑戦は、人の命を救う医療器具へと展開し、そして今作では大地へと視点を移します。
ここでは前作からのレギュラーメンバーに加え、新たに登場するキャラクターを演じる主なキャストについてご紹介していきます。
下町ロケット2の主要キャスト!キーマンはイモトアヤコさん!
佃航平 / 阿部寛
東京大田区にある従業員200名の中小企業・佃製作所の社長で主人公の佃航平を演じるのは阿部寛さんです。
佃航平は元宇宙科学開発機構でロケットエンジンの開発に従事する研究員でした。
しかし工場を経営していた父親が急死したことや自分が開発した水素エンジンが原因でロケットが墜落したことで責任を取って研究員を辞めて経営者になりましたが、エンジニアとして宇宙への夢は捨てきれていません。
佃航平を演じる阿部寛さんも実は中央大学理工学部で電子工学を専攻するエンジニアだったのですが、姉に勧められ雑誌「ノンノ」の大賞に応募したのがきっかけで人気モデルとして活躍することになったのです。
大学卒業後の1987年にファンだった南野陽子主演の映画「はいからさんが通る」に出演して俳優デビューを果たしますが、あとが続かずモデルの仕事も遠のいてゆきます。
そんな阿部寛さんが転機を迎えるのは1993年につかこうへいの舞台「熱海殺人事件 モンテカルロ・イルージョン」にそれまで経験していないバイセクシァルの役柄で出演してからでした。
この役で背の高いモデル出身の2枚目俳優の殻を脱ぎ捨て、後に阿部寛さん独特のユーモアと個性のあふれるキャラクターを作り出すきっかけを得たのでした。
それからの阿部寛さんは仲間由紀恵と共演したドラマ「TRICK」の上田次郎、「結婚できない男」の桑野信介、「テルマエ・ロマエ」のルシウス・モデストゥスなど一度見たら忘れない強くて心地の良い印象を与える俳優になったのです。
そして1作目の「下町ロケット」の佃航平もすでに阿部寛さんのもつ個性やイメージを十分発揮している役柄と言ってよいでしょう。
それに加えて今年2018年秋に放送される「下町ロケット」では“経営者のモラル”に苦悩する佃航平役を阿部寛さんが演じます。
この辺りはこれまでに演じてきた役柄とは違う新境地になると思われるので、そこを阿部寛さんがどのように演技するのかが見どころでもあり、また楽しみでもあります。
神谷修一弁護士 / 恵 俊彰
前作「下町ロケット」で一番の名演技を見せたのが神谷弁護士を演じた恵俊彰さんだったと言っても過言ではないでしょう。
不当な特許権侵害の訴えで窮地に陥った佃製作所の危機を、知財専門の弁護士として相手を撃破し、佃を救った手腕にはドラマを見ていた誰もが”胸がすく”思いをしたはずです。
元々は田村・中川法律事務所に所属していた神谷弁護士が中川弁護士らと袂を分ったのは、特許権を悪用した企業戦略をアシストする事務所の方針に決別する意思があったからでした。
今回の「下町ロケット2」のなかでも特許権を巡って神谷弁護士と中川弁護士が対決するシーンがあります。
この陰の主人公とも言ってよい神谷弁護士役・恵俊彰さんの飄々として、しかもドラスティックな展開を期待してしまう演技には惹きつけられます。
見どころは何と言っても法廷シーン、神谷弁護士独特の法廷戦略が炸裂します。
神谷弁護士役でしっかり俳優のイメージを得た恵俊彰さんですが、本業はお笑いコンビ「ホンジャマカ」のツッコミ担当の芸人さん。
最近はTBSの昼の情報番組「ひるおび!」の司会者として定着している感がありますね。
ドラマには1986年から出演機会があって「サラリーマン金太郎」や「浅見光彦シリーズ」、それに日曜劇場では阿部寛さんと「新参者」で共演もしています。
すっかり「下町ロケット」には欠かせない存在となった神谷弁護士役の恵さん。
今回は佃航平にどんなサジェスチョンを与えるのか?も楽しみです。
水原重治 / 木下ほうか
どやさ!!#帝国重工 #下町ロケットゴースト pic.twitter.com/psc2ZJvNOO
— 木下ほうかKINOSHITA Houka (@KINOSHITA_Houka) 2018年8月26日
レギュラーメンバーの役柄のなか、今作でクローズアップされるのが帝国重工の宇宙航空部本部長で次期社長になることが内定している水原重治です。
20人抜きと噂されるその人物の手腕は、かつて帝国重工の危機を救ったとも言われていて優れていることは間違いありません。
宇宙航空畑出身で自社製国産ロケットの開発打ち上げを悲願としている藤間秀樹社長の期待に応えて、ここ数年間の水原が他社の追随を許さない実績を積み上げてきたことが社長抜擢の理由です。
しかし、その水原重治の出世の犠牲になってきた人間も少なからずいたのです。
そして、今作では佃製作所の技術力を高く評価し佃航平社長の人柄を信頼して支援してきた宇宙航空部長・財前道生(吉川晃司)もその一人にされることになります。
長く上司部下の関係だった水原が財前に対し人事という切り札で繋がりを断とうとするシーンはこのドラマの見どころの一つです。
その水原重治を演じる木下ほうかさん、最近「モンテクリスト伯」や「チア☆ダン」などのドラマに出演して良い人柄の役が多いのですが、かつては癖のある性格の人物や「いけず」な役専門の役者と言われてきました。
そのため今でも「スカットジャパン」では毎回、意地悪な課長役ばかりが木下ほうかさんにキャスティングされています。
そういう視点から見れば「下町ロケット」の水原重治はまさに木下ほうかさんの持ち前のキャラのイメージを十分発揮できるキャスティングと言えます。
島津裕 / イモトアヤコ
今作で初めて登場する重要な役どころと云えば、ギアゴーストの女性副社長で天才エンジニアと言われる島津裕(しまず ゆう)です。
トランスミッション専門のベンチャー企業であるギアゴーストは、佃製作所にとっても新事業進出の鍵となるパートナーとなるべき存在で、島津裕は魅力のある人物なのです。
社長の丹波大と島津裕は元帝国重工機械事業部に在籍していた過去があり、それが今作のストーリーの背影上大きなポイントにもなっています。
島津裕を演じるイモトアヤコさんと云えば、誰しもバラエティ番組「イッテQ」で猛獣と大草原を疾走するシーンを思い浮かべます。
しかし2016年のドラマ「家売るオンナ」では白洲美加役で自信満々の主人公・三軒家万智と正反対の性格の人物をみごとに演じていたのが印象的でした。
また2017年には「ウチの夫は仕事ができない」でヒロイン紗弥加のマタニティー友達・町田あかり役の気さくで明るいキャラを演じて人気となっていました。
まとめ
日曜劇場の夏ドラマ「この世界の片隅に」からバトンを受け継ぎ10月からスタートする「続・下町ロケット」は、前作を超える緻密な企業戦略が交錯するビジネスドラマになっています。
また、同時に技術開発に生きる人間の執念やモラルと云った人間臭い要素もふんだんに盛り込まれていて、その意味でヒューマンドラマの趣もあります。
キャストも前作からのレギュラーメンバー殿村直弘役の立川談春さん、山崎光彦役の安田顕さん、立花洋介役の竹内涼真さんたち佃製作所の社員や財前部長役の吉川晃司さんや藤間社長役の杉良太郎さんなど帝国重工の幹部も出演します。
あとは、新作のメインの1人となるギアゴーストの社長・丹波大役は、尾上菊之助さん。
歌舞伎役者としての演技力が魅せてくれそうですね!