テレビ朝日の秋のスペシャルドラマとして北川景子主演「指定弁護士」が9月23日(日曜日)夜9時から放送されます。
タイトルの「指定弁護士」とは、検察が不起訴とした容疑者を犯罪被害者などからの申立てを受けた「検察審査会」が2回連続して起訴相当と判断した場合に、指定されて検察に代わって検察官の職務を行う弁護士のことです。
検察が起訴出来なかった証拠の無い事件を、無作為に抽出された国民11人からなる「検察審査会」が起訴すべきとしたわけですから、そこにはその事件に対する国民感情が強く反映されていて極めて複雑な事情があるので、いままではドラマには成り難くかったのです。
その「指定弁護士」の主人公・一ツ木唯を演じるのは北川景子さんです。
警察官(謎解きはディナーのあとで)や検察事務官(HERO)の役は経験していますが、弁護士役は初めて演じます。
テレビ局としても「指定弁護士」を扱った初めてのドラマとなるだけに豪華なキャストを大勢集めシリーズ化も視野に制作したと言われている作品です。
そこで、放送前にドラマ「指定弁護士」のキャストやあらすじをまとめてみました。
ドラマ「指定弁護士」のキャスト
「指定弁護士」の配役には、弁護士側は北川景子、中村梅雀、羽田美智子、矢柴俊博、えなりかずき、検察側は北村一輝、生瀬勝久、相島一之、そして被疑者は石橋蓮司と演技経験豊かな俳優が顔を揃えています。
この中から、ドラマの中で対立する立場にある指定弁護士・一ツ木唯役の北川景子さん、唯のパートナーでありながら検察官としてプライドを持つ橘慎二役の北村一輝さん、それに不当な払下げを行ったとして「検察審査会」が強制起訴の判断を下した衆議院議員で元法務大臣の田金清造役の石橋蓮司さんに、焦点をあててご紹介したいと思います。
指定弁護士・一ツ木唯役 / 北川景子
三塚法律事務所に所属し指定弁護士に指名される敏腕弁護士の主人公・一ツ木唯役は北川景子さんです。
北川景子さんは、兵庫県神戸市出身で1986年8月22日生まれの32歳。ファッションモデル出身のスターダストプロモーションに所属する女優で本名は内藤景子さん。
少女向けファッション雑誌「Seventeen」の専属モデルを経て、2003年にテレビドラマ「美少女戦士セーラームーン」の火野レイ役で女優デビューしました。
しかし、連続テレビドラマのヒロインや主要キャストに配役されても大きな人気になることもありませんでした。
ところが2011年に嵐の櫻井翔さんと共演したフジテレビのドラマ「謎解きはディナーのあとで」のヒロイン・宝生麗子役でブレイクし、翌年2012年には日本テレビ「悪夢ちゃん」、2013年の「独身貴族」、2014年には「HERO 第2シリーズ」では木村拓哉の相棒検察事務官・麻木千佳役でTOP女優の仲間入りを果たします。
そして何と言っても北川景子さんの演技力を見せつけたのが2016年の「家売るオンナ」の三軒屋万智役です。
自信過剰とも思えるキャラクターの主人公・三軒屋万智が、家を買う人や売る人への本当の意味での思いやりを後輩の白洲美加(イモトアヤコ)に叩き込む姿は感動するものがありましたね。
そして、2018年に入るとNHK大河ドラマ「西郷どん」の天璋院篤姫役で、鈴木亮平が演じる西郷吉之助を魅力ある薩摩男にしていましたね。
そしてテレビ界初の指定弁護士を扱ったドラマで、主人公・一ツ木唯役を演じる北川景子さんに注目と期待が集まっています。
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京都地検検事・橘慎二 / 北村一輝
指定弁護士の一ツ木唯と共同で事件を捜査するために指名された京都地検の検事が橘慎二です。
最初、橘は検察に強いプライドを持ってその誇りを傷付ける「指定弁護士」をこころよく思っておらず、一ツ木唯に対しても厳しくあたります。
しかし、巨悪に立ち向かおうとする唯の姿勢を感じるにつれて、橘も唯に共鳴するものを憶えバディとして協力をするようになるのです。
その橘を演じる北村一輝さんは、大阪市出身で1969年7月17日生まれの49歳の俳優で本名は北村康さん。
1991年に「雪のコンチェルト」で映画出演を果たすもエキストラばかりの役がつづき、一時は俳優家業を断念しアジアなど世界を放浪してきた時期もありました。
芸能界に復帰するのは1999年公開の映画「皆月」でキネマ旬報新人男優賞を受賞してからでした。
さらにNHK大河ドラマ「北条時宗」の平頼綱役や「天地人」の上杉景勝役を演じてから名前が知られるようになり、2010年代になると「猫侍」など主演映画も増えてゆきます。
そしてドラマファンの印象に強く刻まれたのがフジテレビのドラマ「シグナル 長期未解決事件捜査班」の過去の刑事・大山剛志役でした。
複雑に絡み合う過去と現代に跨る事件を解決するカギを握るキーパーソンが大山刑事で、北村一輝の活力のある演技が光っていました。
新ドラマ「指定弁護士」ではまた北村一輝がひたすら走る場面が観られるのでしょうか?
元法務大臣・田金清造 / 石橋蓮司
ドラマ「指定弁護士」で世間から疑惑を掛けられ「検察審査会」で”起訴相当”とされた被疑者が元法務大臣の田金清造で、演じるのは石橋蓮司さんです。
石橋蓮司さんは東京都品川区出身で1941年8月9日生まれの77歳の俳優です。
1950年代から多くの映画・ドラマに出演し続け、自らも劇団「第七病棟」を主宰しています。
北野武監督の「アウトレイジ」ではやくざの組長を演じて個性を発揮していまし、NHK大河ドラマには8本も出演していて放送中の「西郷どん」では書と漢詩の達人・川口雪篷を演じています。
「指定弁護士」の容疑者・田金清造役は大物人物の悪役だけに石橋蓮司さんがもつベテランの演技力が発揮される場面も多いことでしょう。
ドラマ指定弁護士のあらすじ
一ツ木唯(北川景子)は京都にある三塚法律事務所に所属する優秀な弁護士ですが、所長の三塚文則(中村梅雀)に認められパートナーになるには大きな実績が必要だと考えていました。
そこに、弁護士仲間の神林京子(羽田美智子)から「指定弁護士」の誘いがあったのです。
被疑者は京都選出の衆議院議員で元法務大臣の田金清造(石橋蓮司)でした。
以前から問題発言の多い議員として知られ評判が良くなかった人物ですが、国有地払い下げに不正があったのではないかという疑惑が浮上し大阪地検特捜部の捜査を受けて逮捕されたのです。
しかしその後の調べでは証拠となる事実は見つからず検察は不起訴処分としたのですが、申立てにより検察審査会はすでに1回起訴相当の判断を下し、2回目の結果がまた”起訴すべき”という結論であれば強制起訴となり「指定弁護士」による起訴が確定するという状況だったのです。
事務所内には箭内光太郎(矢柴俊博)というライバル弁護士もいて彼を出し抜くために、この「指定弁護士」の役割を引き受けて、名声をあげることが必要だと一ツ木唯は考えました。
更に唯はこれをパートナーになるためのチャンスだとも捉えていたのです。
そして、この事件の背後に潜む闇の世界を感じることなく「指定弁護士」の指名を受けてしまうのでした。
まとめ
自分の弁護士事務所内の地位を上げたいという極めて不純な動機から始まる一ツ木唯の「指定弁護士」への挑戦ですが、これが唯にとって予想しなかった苦境へと追い込まれてゆくきっかけとなるのです。
それは単に弁護士としての地位の問題を離れ、世論と”現実の法の限界”との板挟みに苦しむ立場に置かれることを意味していました。
そこを一ツ木唯と橘慎二が協力し合ってどうやって乗り越えてゆくのかが興味深く楽しみですね。
放送終了後は、想像以上に、一ツ木唯がはまり役と好評です。
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