大河ドラマ「いだてん」の第45話「火の鳥」の、あらすじと感想をお届けします。
オリンピック組織委員会の事務総長の座を追われてしまった田畑政治(阿部サダヲ)はかなりへこんでしまいます。

でも、彼の知識を周囲が放っておくはずはないですね!
仲間たちに頼りにされて、政治は聖火リレーや東洋の魔女の危機など、多くの事業に関わっていくことになります。

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大河ドラマ「いだてん」45話のネタバレ!

田畑家の裏組織委員会

職を追われた田畑政治の家に、委員会の仲間たちが競技場の模型を持ってきてくれた。
一瞬喜ぶものの、「もうオリンピックにはかかわらん、あんなに敵がいるとは」と情けなさそうにする政治。
渉外部長の岩田が「じゃあ自分も辞める」と言い出すので、大いに慌てる政治や松澤・大島。
「俺がまいた種を刈り取ってほしい、頼む!」と政治が説得する。
動き続ける嘉納治五郎先生の時計を預かっているのは岩田なのだ。
妻・菊枝や次女のあつ子は「また来ていただけませんか」と委員たちに頼み込む。
家族旅行なんて楽しめるはずはない、毎晩でも自宅を解放すると言うので「裏組織委員会!」と盛り上がる委員たちだ。
岩田はあつ子をオリンピックのホステス、もといコンパニオンに誘う。
インターナショナルな交流を担う、オリンピックの華となる役割だ。

田畑のいない本部からは、記録映画担当だった黒澤監督も抜けてしまう。
事務総長の後任は与謝野秀、与謝野鉄幹と与謝野晶子の次男が就任した。
退任あいさつの最後まで「本当はやめたくない、私の知識はいくらでも差し出す」と言い続ける政治だ。
組織委員会の会長は、空白のままだった。
オリンピック大臣の川島は「自分がやってもいいけどね、政治が首を突っ込んでは…」などと語りながら政治とすれ違う。
オリンピックを利用して、経済大国日本への道筋をつけた川島だった。

委員たちの活躍

1963年3月、代々木選手村が着工する。

田畑家は、スッカリ裏組織委員会になっていた。
選手強化部長の大島には「このままじゃ競泳はメダルゼロだよ」、
「競技場は本当に完成するの?」との松澤の心配には、「天下の建築家・丹下なら大丈夫」、
聖火リレーのコースを考え中の岩田には「下見してきたが、最短距離じゃ物足りない」、
まんべんなく東京五輪に関わっている様子だ。
一同酒が弾んでいるところに、「ポスター第3弾」をデザイナーの亀倉が持ってくる。
「色刷りができたので直行しました」とのこと、本部に先に見せるべきだったのにと、岩田が慌ててしまう。
「水しぶきがたまらんね!」と興奮する政治。
自分抜きでも盛り上がって来たと安心する政治を囲んで、みんなも楽しそうだ。

一方、バー・ローズ。
こっそり東都知事が酒を飲んでいた。
『突貫工事が間に合わない』とのニュースや、「首都高は景観を破壊する」、「また出馬するってさ、オリンピックジジイ」などの野次を横耳に、肩身が狭い様子だ。
寂しそうな様子なので、ママが「田畑さんがおとなしくしているから、上手くいっている証拠」と励ます。
自分が東大ボート部出身という話をして、外国からのお客さんを迎える前に「せめて水だけは何とかしないと」という東。
集中工事で河川が覆われたり水質が悪くなったりという批判があるのだ。
田畑家に顔を出したくても二の足を踏んでしまう東。
あつ子と行き会うが、酒瓶を取り落として逃げてしまうのだった。

飛躍!聖火リレー

4月、首都高は日本橋の上を通り、覆い隠してしまった。
景色の変化に驚きつつ、東京を走っている金栗四三だ。
四三は岩田担当のコンパニオン募集の列に並び、「聖火リレーの最終ランナーに立候補する」と言うが、訛りもあって上手く伝わらない。

その話を田畑家で面白おかしくする岩田。
「黎明の鐘ば、鳴らした者です」との言葉。
足袋履きに黒くて坊主頭。
政治と松澤は、だんだん金栗四三だと合点がいく。
聖火リレー担当の森西まで「タクシー運転手のときすれ違った」と言い出す。
四三はある資料を岩田に預けて行った。
「全て俺の走った道です」との地図は…かつて大塚の下宿・播磨屋に貼っていた日本地図だ。
“スースーハーハー”の賜物で、日光や九州1周、北海道樺太まで印がついている。
マラソンを日本中に広めるために、TVのない時代だからこそ実行した走破だった。
「イカれてるな」と思いつつ、感動する一同。
「聖火もこれで行こう!47都道府県、くまなく走らせるんだ!」と政治。
これは東京だけでなく、日本のお祭りでもあるということだ。
「地図が教えてくれた、ありがとう、いだてん!」と言う政治。
大変な日数がかかると話していると、「火を分けたらどうかしら?」と娘のあつ子。

この案は岩田から委員会に発表される。
沖縄で聖火を4つに分け、九州北陸・四国近畿・北海道山形・北海道岩手の4コースを経由して東京へリレーする。
4つは皇居前でまとめられ、競技場にゴールするのだ。
「6755キロ、総勢10万人!走り倒すじゃんね!」と、政治がうつってしまう岩田。
与謝野総長が「上出来だよ」と褒めるが、“田畑”の名前は出せない。
岩田は「私一人の発案ではなく…金栗さんの偉業を参考にしました!」と言うのだった。
金栗四三を知る人は多く、「最終ランナーは金栗さんかな?」との意見も出るが…。
「ジジイはだめ、走るのは若者だよ!」と、裏で一刀両断の政治だった。

東洋の魔女の危機、そして五りんは?

岩田が105か国に立派な招待状を送り、アフリカ諸国など新興国にも参加を呼びかけて「ペ(平和)」の祭典の意義を説いている頃。

日紡貝塚女子バレー部はなんと休部状態、大松監督が辞意を表明するという騒ぎが起きていた。
大阪へ説得に駆けつける田畑政治。
「折角金メダルを取れると正式種目にねじ込んだのに、どうしてくれる?」と“鬼の大松”に迫る。
大松は「夢をかなえて燃え尽きた、あの子たちが不憫に思えた」と、“仏の大松”になっていた。
1962年世界選手権でソ連をくだして世界一になった“東洋の魔女”たち。
さらにあと2年頑張らせるのは婚期からいっても辛いというのだ。
「田畑さんにとってオリンピックって何です」と大松。
「簡単に聞くね、人生だよ、生きる目的すべてだよ!」と政治。
「ご愁傷さまでした」と去ろうとする。

しかし政治は「しごきを受ける気持ちが知りたい!」と大松に迫る。
政治に向かってボールを打ち込みながら、愚痴を言う大松。
引退発表で5000通の手紙が届いていた。
6割はやめるべき、あと2年も若い選手を拘束するなんて“人でなし”との非難、
4割はオリンピックに行け、期待を裏切るとは“非国民”とのクレームだった。
「どっちや?!」と選手を思って嘆く大松。
ボロボロになる政治に対し、娘・あつ子は「やめてあげて!」と懇願、妻・菊枝は「ファイト!」と言い出す。
「やるべきことを投げだした男が家に帰ってきても、家族は嬉しくありません」と言うのが菊枝の言い分だった。
河西昌枝たち選手も「青春を犠牲にしてなんかいない」と言い、他の選手も「“俺について来い”って言ってください!」と叫ぶ。
煩悶する大松。
政治は「辞めるか続けるか、自分で決められるだけありがたいと思え!」と大松に迫る。
「俺について来い!」と、しっかりキメた大松。
日の丸のついたユニフォームが配られる中「そのかわり、俺が全員嫁に行かしたる!」との宣言で、練習が開始される!
ウマこと昌枝は、「ごめんね、お父ちゃんもうちょっと借りるね」と大松の娘に耳打ちするのだった。

笑顔の政治は「変わったのかな」と、人見絹枝・前畑秀子の時代を振り返る。
「お国を背負って」との悲壮感ではなく、自分のためにやっているのが良いと思うのだ。
菊枝が「変えたんですよ」と、そっと政治をホメるのだった。

・ ・ ・

一方の志ん生師匠。
今松が支えて、高座も続けている。
「この顔にピンときたら落語協会まで」などと、五りんの行方不明をアピールすることもある。

東京オリンピックまであと少しの1963年12月。
大晦日の志ん生宅では紅白歌合戦を見ていた。
赤組の優勝後、「蛍の光」ではなく「東京音頭」で締められる番組。
三波春夫の歌を聴いていると、娘の美津子が急に叫ぶ。
五りんがいたというのだ!
よく見ていると、何と三波春夫のバックで五りんが踊っている!
複雑な顔をする志ん生師匠だ。

実は五りんは、「死んだ親父が先生の浪曲を満州で聞いた」と持ちかけて、三波春夫に弟子入りしていたのだった。

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大河ドラマ「いだてん」45話の感想

オリンピック組織委員会について散々引っ掻き回して去っていった川島大臣に対し、負けたようでいて結局オリンピックに携わっている田畑政治のパワーがすごかったです。
「仲間が放っておかない」という関係って素敵ですね!

でも、東洋の魔女を支える大松監督を説得したのは、政治ではなく菊枝かもしれないというあたりには感動しました。
言うべき時は言う「内助の功」の見事さを見た気がしました。

チームワーク・裏組織委員会!

田畑家の裏組織委員会の楽しそうな雰囲気には、ほれぼれしてしまいました!
岩田や松澤、大島は、今まで「田畑の言いなり」という感じでしたが、彼が本部から抜けたことで、田畑政治自身よりも彼の良さを引き出している感じでしたね。
しかし盛り上がっている田畑政治たちに対し、東都知事と金栗四三にとっては少々気の毒な展開でした。

過去という影と、矢面という炎天下でオリンピックを支えた2人にもエールを送りたいです。
また、五りんの変遷も、今後気になりますね!

いだてんの見逃し動画配信を見る方法は下記コンテンツに記載しています!

また1話から最終回のネタバレと感想もまとめていますのでよろしければあわせてご覧ください!

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