わたし、定時で帰ります。

TBS火曜ドラマ「わたし、定時で帰ります。」の第9話の、あらすじと感想をお届けします。
チーフを引き継いだ東山結衣(吉高由里子)は、残業ゼロ・赤字ゼロのまっとうなスケジュールを立てて頑張りを見せます。

しかし、福永部長にはさらに思惑があり、何とチームメンバーみんなが絡めとられてサービス残業に走るのです。
福永vs結衣なのか、結衣が残業する状況は、アリなのでしょうか?

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「わたし、定時で帰ります。」9話のネタバレ!

結衣、チーフとして張り切る

東山結衣に残業をさせたい福永清次部長は、種田晃太郎のことを話して聞かせる。
過剰労働にトラウマを持つ結衣のために、定時に帰れる会社に入りたいと、晃太郎が福永の会社を去ったというのだ。
動揺してしまう結衣。
晃太郎のためにも「定時を1時間ずらしてほしい」という福永。
晃太郎の過労死をほのめかされ、結衣はせめてもの抵抗で「星印工場に交渉する」というのだった。

星印との打ち合わせ。
結衣の頑張りで、星印側は忙しい磯貝課長も参加、牛松・結衣・晃太郎の4人で会議が始まる。
「納期を早めると質が落ちる」との説明に、磯貝は簡単に「前倒し中止」のOKをくれる。
拍子抜けした結衣と晃太郎。
互いに無理しないようにいたわり合う、微妙な2人だった。

しかし、安心したのもつかの間、福永の方に慌てる事態が起きる。
仲の良い丸杉常務が退社することになり、無茶な案件である星印のプロジェクトを擁護してくれる者がいなくなってしまったのだ。
“管理部の鬼”こと石黒から「赤字なし、残業は繁忙期でも80時間未満、品質維持」と宣言され、窮地に立つ福永だ。

福永、画策する

結衣は「効率重視・みんなが定時で」とチームに呼びかけていたが…。

福永は制作4部のメンバーを個々に飲み会などに呼び出して、裏工作を始めるのだった。

三谷佳菜子には結婚と仕事の両立の難しさを熱弁し、出世をほのめかす。
来栖泰斗にはスキルの向上をほめあげ「種田君みたいになれる」とヨイショする。
吾妻徹にも「会社に泊まれるようにする」などとアメを巻き、懐柔するのだった。

結衣は気づかず、諏訪巧に小籠包を作ってもらったりなど、婚約期間を楽しんでいた。
上海飯店のハッピーアワーには間に合わなくなってきたが、定時順守だ。
しかし、巧とケンカした日、晃太郎と会社に泊まったことを話すと、店長に「不倫か」と叱られてしまう。
しかも、常連に、酔っ払って晃太郎におんぶされているところを見られていたことが判明。
記憶にない結衣は慌ててしまう。
そんな時、管理部の石黒から内々に電話をもらう。
なんと、星印案件のチームメンバーがファミレスに集まって仕事しているとのこと!

実は、星印のキャンペーンサイトについて、牛松の発注ミスで無償対応する羽目になり、福永がみんなにサービス残業をさせていたのだ。
結衣は結婚準備があるから、晃太郎は働きすぎだからとの口実で、2人には隠されていた話だった。
福永に乗せられ、みんなも「ガンガン働く」というノリになっている。
「1対1で話すと結構話を聞いてくれた」と、福永の人柄を信じる流れになっていることに、眉をひそめる結衣。

結衣は福永に直談判する。
「みんな自分でやりたいと言っている」などとごまかす福永。
「都合のいいことを言ってみんなを振り回すのをやめてください」と結衣。
しかし、部内の信頼関係を大切にする気のない福永だ。

みんなが示し合わせてサービス残業をしようとする空気に、結衣は我慢できなくなる。
「チームのピンチを乗り切るまでは、私も残業します!」と、決心した結衣。
みんなは驚き、晃太郎は心配する。
ファミレスでくつろいでいた福永に、晃太郎は「結衣の指示で、みんなは会社で残業する」と電話を入れる。
管理部からの決まりを厳守し、残業のつかない管理職の自分がカバーする、と言う晃太郎だった。

残業する結衣、くじけそうになる

納品まであと60日。
残業が続く日々だ。
だんだん情報の共有などがずさんになったり、ケンカや日中にウトウトする者が出たりと部内が乱れていく。
張り切る来栖は早朝出社するが、すでに晃太郎が来ていて驚くのだった。
結衣さえも限界きている様子に、晃太郎はハラハラしていた。

9時になっても帰れない日が出てきて、結衣は巧ともスレ違いだ。
着付けの打ち合わせにも間に合わず、夕食も食べずに眠ってしまうのだった。
さらに、巧は上海飯店で「酔いつぶれておんぶ」の話を常連から聞いてしまう!

仕事のことで悩む結衣は、八重に電話をかける。
義母のリハビリに付き合う日々の八重は、優しく話を聞いてくれ、結衣は「全然うまくいかなくて」と泣いてしまう。
ギスギスしている職場、結婚準備が進まない事情。
「“してあげよう”って思わなくていいんじゃない?」と言い、体を大事にするように励ます八重。
一応、笑顔になる結衣だ。

ところが、ピンチ到来。
星印の磯貝課長が異動になり、新広報課長の武田が「古い馴れ合いはやめよう」と言い出す。
福永のことをよく思わない武田から、今後の運用は他社と競合になると聞かされる結衣たち。
しかも、ライバルは巧の勤めるベーシックオンだった。
焦るメンバーの前に、不幸にも担当社員として、巧が上司と現れるのだった。

さらに、帰社途中で来栖が倒れる!
結衣が休養を取るように言っても、拒否する来栖。
若手のうちはペース配分がつかめないと諭しても「僕も種田さんみたいになりたい」と、無茶して結果を出したがる来栖。
どうしていいか分からなくなる結衣だった。

結衣はデートよりも残業を選び、10時過ぎまで働くようになる。
「副部長命令」と晃太郎に強要され帰宅する結衣だったが、巧は不在だった。
実は、結衣と見に行くはずだった映画に、女性上司と行ってしまったのだった。
ため息をつく結衣に「武田広報課長の経歴」が情報源・悠から送られてくる。
もともとは優秀なエンジニア、ウェブに精通しているのでなかなか手強いとの話だ。
結衣が来栖や福永の件を愚痴ると、悠は「その後輩に会いたい」と言い出す。

種田家での話、巧と結衣の別れ?

結衣は来栖を、種田家の種田柊こと“悠”のもとに連れて行く。
悠は、自分が過剰労働で潰れた事情を話す。
「大丈夫だ、人間は寝なくても死なない、死ぬ気でやれば必ず乗り越えられる」
そう晃太郎に言われて、死にたくなってしまった悠。
しかし、すでに「定時の女」になっていた結衣の働き方を見て、死なずに少し休もうと思ったとのこと。

無理をしすぎていないか、仕事だけなのは幸せなことか、と問いかける愁。
「社会復帰できない人」の話をするのだった。
結衣も前の会社のことを話す。
体が悲鳴をあげていたのに、誰にも頼れなかった時代だ。

「来栖くんを守りたい、君のままでいいんだよ」と話す結衣に、「少し考えてみます」と力なく笑う来栖だった。

・ ・ ・

実は聞き耳を立てていた晃太郎、そのことに気づいていた結衣。

落ち込んでいる様子の晃太郎は「結衣がいてくれてよかった」とお礼を言う。
結衣も、婚約破棄の頃にひどいこと言ったと謝るのだった。
「やっぱり俺、この会社に来るべきじゃなかったのかもしれないな」という晃太郎に、かける言葉がない結衣だった。

遅めに帰ってきた結衣を、大きな荷物を用意していた巧が出迎える。
しばらく実家に泊まるとのこと。
「ごめん、やっぱり僕、結衣ちゃんとは結婚できない」と巧。
驚いて涙目になる結衣だった。

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「わたし、定時で帰ります。」9話の感想

何が正義で何が妥当なのか、考え込んでしまうような回でした。
福永部長に騙されているとは言え、自分や晃太郎のためにサービス残業を引き受けたみんなに対し、結衣が自分も残業すると切り出した姿は正義感に溢れていました。
でも、管理部に訴えるなど、他に方法はなかったのかなぁと考えてしまいます。

また、やっぱり秘密は良くないなぁと思います!
原作と違って巧に非がない現状では、やはり、結衣が晃太郎に世話になったことを隠したのが、破局の1番の原因ですよね。
本当は何でもないのに、こじれていく…という2人の状況が、切なかったです。

ユースケサンタマリアの福永役の演技が上手すぎてムカつく!

ユースケ・サンタマリアさんの影で人を操る様子がなかなか見事でした。

嫌な上司として右に出るものはいないんじゃないのかってほどのムカつくヤツ。

演技と分かっていても、ユースケサンタマリアさんを嫌いになりそう・・・!という声も。

そして同時に、ユースケ・サンタマリアさんの演技力に圧巻です!

最後にスカッとさせてくれるストーリーと演技に期待せずにはいられませんね。

定時をあきらめた結衣はアリ?ネットヒーローズは特別いい会社?

「結衣の会社って特別だな」と思う人は多いですよね。
いくら最先端のIT系企業とはいえ、定時の結衣でも努力次第で評価されるし、管理部も無茶をさせないようにしっかりしているし、風通しが良さそうです。
一方で、福永みたいな存在を許容してしまう広すぎる度量もあり、晃太郎の馬車馬のおかげで赤字を回避している面もあり…と、引き分けという感じでしょうか。
結衣は仕事が嫌いでもパーフェクトでもない立場ですが…。
でも晃太郎よりも正常な「がんばり」の物差しを持っている、福永よりもチームを「人間」として見ているという点で、すごく尊敬してしまいます。
「会社のために自分があるんじゃない、自分のために会社があるんです」と結衣が宣言する、次回が楽しみです。
次回は最終回、拡大版の75分です!

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